戦後GHQによって没収・廃棄された
幻の“問題作”が、今ここに完全復活!
中国人兵士が自ら語った、中国軍の腐敗と掠奪の記録。
昭和13年に刊行されるや、またたく間に
100万部を超えるベストセラーとなった、
“知られざる”戦争文学の名著が、現代に甦る!
“南京大虐殺”の虚妄を暴き、日本人を
“自虐史観”から解き放つ、第一級の史料!
GHQは、いったい本書の“何を”怖れたのか──
〔戦後、日本を占領したGHQ(連合国軍総司令部)は昭和21年、
戦前・戦中に出版された7,700点を超える刊行物を「宣伝用刊行物」に指定。
これらを、個人宅と図書館を除くあらゆる場所から秘密裏に没収し、
紙パルプに再利用するためとして、事実上の廃棄処分にした〕
僕はこの二度と得がたい戦争を記録しておく決心をしました。
幸い、僕の耳はまだ、砲弾にやられた断末魔の人間の叫喚が残っています。
ひどい血の匂いが鼻に残っています。バラバラになった人間の腕や、
脚や、首や、胴や、そんなものが眼に残っています。
僕は書きました。僕の経験し、見聞せる範囲内においての
ほとんど残らずを書きました。戦争とはこんなものです。
僕は神の如き冷静さをもって、純然たる第三者の立場から、
すべてを客観し、描写しました。
この中に、僕の言う戦争の匂いが出ていれば、
それを感覚していただければ、幸甚に存じます。
(著者・陳登元の手紙より)
“南京大虐殺”のカギを握る「便衣兵」とは何なのか。
南京市街にあったという「死体の山」は誰が築いたのか。
日本兵は、一般市民に対して、本当に残虐なことをしたのか。
──こうした疑問に対する答えは、すべて本書の中にある!
◆便衣兵(一般市民に変装したゲリラ)の真実──
「弱ったなぁ」彼はいかにも弱ったように言う。
「便衣の用意がないんだ。軍服のままだったらすぐ捕まっちまうだろうし……」
「軍服じゃ駄目だ。どうして今までに用意しておかなかったんだ。
便衣を用意しとかねえのは、今じゃおまえひとりぐれえのもんだぞ」
◆督戦隊(敵前逃亡を防ぐ味方の部隊)に射殺される中国兵の悲劇──
退却軍の前面、側面に陣していた督戦隊の機関銃は一斉に猛烈な火を吹き、
雨霰と銃弾を浴びせかけてきたのである。
見る間に屍体の山が築かれた。が、それでも後から後からと押してくる
退却軍の流れは止まない。屍体の山は段々高くなっていった。
◆中国兵による略奪と暴行の残忍さ──
ある一人の兵が持っていた耳飾りの如き、
現に、たった今まである女の耳にぶら下っていたものを
無理に引きちぎってきたからだろう、血痕が滲んでさえいた。
「で、その女はよかったか? 幾つぐらいなんだい?」
「二十ぐらいかな……そりゃいい女よ。
でもな、その女はもういないよ、南京に行くと言ったから……」
銀貨の男は、そう言う張開元の目をじっと見つめていたが、
やがて、はっとしたように、
「おめえ、まさか、やっちまやしめえな」と言って、
ギュッと、銃剣で何かを突き刺す真似をした。
◆これが中国軍の“正体”だ──
陳子明は全てを見た。そして、聞いた。
彼は、これだけで戦争なるもの、更に軍隊なるものの本質を
残らず把握したように思った。
戦争なるものが一つの掠奪商売であり、軍隊なるものは
その最もよく訓練された匪賊であるということである。
(以上すべて本文より抜粋)