著者は台湾出身の高名な文明評論家。「彼ら(註:大日本帝国のこと)が戦争に突入した目的は、主として自衛のために迫られてのことだった」-日米戦争(大東亜戦争)後、ソ連と中共政府の支持をバックに北朝鮮が始めた朝鮮戦争を”国連軍”の指揮官として戦ったマッカーサー元帥が、1951年5月3日のアメリカ上院軍事外交合同委員会で行った証言の一部である。これは、東京裁判という名のリンチで大日本帝国を処断したマッカーサー元帥が、実際朝鮮の地で共産主義者の侵略と戦わざるを得なくなった体験を通して、初めて日本の置かれている地政学的条件と、明治維新以降、大日本帝国が自存自衛のために取ってきた行動の真の意味を理解した結果である。米ソ冷戦を背景に、その後、アメリカが対日政策を180度といって良いほど転換したことは周知の通りである。著者は本書で、明治維新以降の日本の歴史を丹念にたどりながら、人類史的な観点から、大日本帝国がいかにアジアの近代化に貢献したか、大東亜戦争がいかに有色人種の解放に貢献したかを史実に基づいて詳細に論じている。「日本の戦争はすべて正当防衛のものだった」、「戦争が不可避だった時代において、(国家の独立を守るため日本は)一か八かの起死回生の戦いを繰り広げたのだった」とし、大東亜戦争についての大方の台湾人の冷徹で客観的な見方「日本が悪かったのではない。強いて日本が悪かったことと言えば、戦争に負けたことだ」を紹介している。(正)「今日、東南アジアの諸国民が米英と対等に話ができるのは、いったい誰のおかげであるのか。それは身を殺して仁をなした日本というお母さんがあったためである」(タイの首相になったククリット・プラーモート氏の言葉)。(続)
開戦当時、すでに明治維新から70年近くを経過して軍の組織も官僚機構化しており、大東亜戦争においては負けなくても済んだかもしれない戦いを、戦争指導者の数々の致命的な失敗により日本国民に多大の犠牲を出すことになった。この戦争の真の被害者は日本国民であり、加害者はソ連共産主義(コミンテルン)に浸透されて日本に戦争を仕掛けた当時の狡猾で無法なシナ、米英を中心とした残虐な白人国家群、および日ソ中立条約を一方的に破棄して参戦してきた共産主義独裁国家ソ連だと断言できる。マゾヒズムの日本政府が謝罪すべき相手はシナの共産党独裁政権や韓国・朝鮮政府ではなく、日本国民である。戦後のデタラメな歴史教育により自国の近現代史の真実に無知な日本国民は、明治維新以降の戦争が不可避だった時代において、自国の独立を守るためにいかに父祖の世代が犠牲を払って戦ってきたかを正しく理解するためにも、一読すべき書物です。