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「貧民の帝都」塩見鮮一郎著、文春新書、2008年9月発行、¥770+税

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著者は1938年岡山県生れの作家。幕末維新で時代や制度が変わる中で、社会に取り残された人々の実情が良く伝えられている。歴史を理解するということはその時代に身を置いて考えるということであり、当時世界一の規模と文化を誇った江戸の町の直後の状況ですらこういう実情であったのだから、同時代のシナ大陸や清国の属国であった朝鮮半島の内情がどれほど悲惨であったか、容易に推察できるというものである。現代の中国人や韓国・朝鮮人が偏頗なイデオロギーなどによっていかに自国の歴史を捏造したり美化したりしようとも、当時、彼の国を訪れた西洋人の書き残した書籍などに目を通せば、真実の一端を窺うことは可能である。