慰安婦問題の大錯覚  「史実を世界に発信する会」 茂木弘道

2010年12月18日 土曜日

慰安婦強制連行論の原点 
 そもそも戦前、慰安婦と呼ばれる売春婦がいたことは常識であり、それが問題になるなどという事は誰も考えていなかった。ところが、慰安婦は朝鮮の女性を軍と国家権力によって拉致、強制連行その他の強制によったものである、という荒唐無稽な論を言い出したものたちがいた。その代表が山口県労務報国会下関支部の動員部長をしていたと称する吉田清治である。済州島で慰安婦狩りをしたという生々しい話を『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』など四点の本に書いた。これが朝日新聞などによって大々的に取り上げられ、軍=悪というイメージを持つ人々に広がったのが慰安婦強制連行論の原点である。
済州新聞、郷土史家が全面否定 
戦前の日本は法治国家であり、国も軍も慰安婦強制連行など行えるはずはない。済州島では、吉田の話を聞いて驚き、郷土史家、済州新聞等が徹底的な聞き込み調査を行って調べてみた。工場に働きに出ている女性などが、拉致、連行などされたら部落で大問題、暴動が起こっておかしくはない。勿論そんなことは皆無であった。済州新聞の許栄善記者は虚構と結論をくだした記事を書いた。何故か、韓国ではこの現地情報は取り上げられることがなかった。
慰安所=売春宿、これがすべて 
日本も戦後昭和三三年までは売春は合法であり、従って売春宿は全国に存在した。慰安所とはこの売春宿が戦地に出張開業したものである。勿論軍はこの慰安所の安全確保、又衛生管理を職務として行ったが、営業は当然業者が行った。この戦地の売春宿で働いたのが「慰安婦」であるが、危険なとこへ行くので収入は内地よりかなり高かった。(なお、慰安婦の40%は日本人、韓国人はその半分ほどだった)。だから多くの女性が危険を冒して出かけたのであり、強制の必要性もなければ、軍にそのような権限はなかった。
 米軍の捕虜尋問記録には“「慰安婦」は売春婦或いは職業的なキャンプフォロアーにほかならない。月平均の収入750円”と書かれている。(US Office of War Information)750円とは少ないと思ったら違う。当時日本軍軍曹の月給は30円。軍曹の25倍も稼いでいたのが慰安婦である。これが性奴隷とは!
米軍はベトナムで売春宿をキャンプ内で営業させていた
 大東亜戦争から数十年後、日本でも売春は禁止となったころ、ベトナムで米軍は、現地の売春宿をキャンプ内で営業させて利用していた。日本の慰安所とほぼ同じであるが、この売春宿の管理は旅団長の直接指揮下で行われていたことが、スーザン・ブラウンミラーのベストセラー本「Against Our Will」(P.95)に書かれている。日本軍の事をどうこう言える立場では全くない。
 韓国にいる米軍は、韓国政府が用意した売春施設を利用していたことは「東亜日報」1961年9月14日の記事に詳しく書かれている。
犯罪的な河野談話 
要するに、慰安所はなんら非難される存在ではなく、又慰安婦強制連行などという事は、原理的にも又実際にもありえなかったという事である。
 しかしながら河野官房長官は「日本軍は悪いことをやったに違いない」という愚かな思い込みから何の証拠もないのに、日本が慰安婦強制を行ったかのような謝罪談話を出してしまった。この結果、アメリカ議会で日本は「性奴隷」などという事実無根の非難決議を受ける羽目に陥ったのである。カナダ、オランダ、EU議会もこれに続くありさまである。まさに万死に値する犯罪談話を出したのが河野洋平であった。
 未だに虚構を信じて慰安婦補償を行うべきなどという地方議会決議を行おうとする人たちがいる。岡崎トミ子も同じだ。許しがたいことである。善意のつもりでも無知にすぎない。無知は犯罪と知れ。

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