一、 「外国人参政権」は日本国憲法にすら明らかに違反している暴論である。その第一五条には「公務員を選定し、及びこれを罷免することは国民固有の権利である」と明記されている。地方参政権はこれに当てはまらない、などと解釈される余地もゼロである。にもかかわらず、民主党、社民党、公明党の議員のみならず、自民党にもこれを支持する議員がかなり存在する。不思議なことに、憲法護持派の議員にこの主張をするものが多いということだ。これは一体どういう事なのか。
二、 こんな奇妙奇天烈な考えが広まっていったのには実は「教科書」が果たした役割が大きいのである。小山常実教授の近著『公民教育が抱える大問題』(自由社)にそのからくりが明かにされている。
1) 昭和40年に出版された朴慶植著『朝鮮人強制連行の記録』は事実捏造に満ちたトンデモ本というべき内容のものであるが、左翼の間に広がり、いつの間にか歴史学者の間に定着してしまうようになった。そもそも日本人にも適用された「徴用」を「強制連行」などと称することが基本的に間違っている。
2) 昭和53年以降の歴史教科書には何と70万強制連行説が堂々と記述されるようになったのである。
3) 強制連行説が歴史教科書で広まったのを受けて今度は公民教科書がさらなる歪曲を重ねる。平成五年度版以降の公民教科書は、在日韓国・朝鮮人は強制連行されてきた人たちの子孫であると記述するようになったのである。
4) 公民教科書では人権・差別について強調する傾向が強まっているが、平成九年度以降「平等権」の例として在日韓国・朝鮮人差別の問題を大きく扱うようになり、参政権を与えないのは差別であると位置づけるようになるのである。現在では扶桑社版の公民教科書以外ではこう主張されているのである。
三、 要するに、公民教科書は在日に参政権を与えないのは差別だと説いているのである。従って、教科書の説を鵜呑みにしてよく勉強してきた学校優等生の議員は、外国人参政権を当然のこと、正しいことと考えているわけである。また日本国憲法護持派は「人権」第一派でもあるので、実は憲法大違反という事も忘れて(理解せずに?)外国人参政権に賛成しているというわけである。
四、 教科書は全く間違っている。強制連行など存在しないし、更に徴用で日本に来た朝鮮人で昭和34年時点で残っていた人も245人に過ぎなかった(平成22年衆議院外務委員会で確認されている)。ほとんどの在日は「望んで」日本に稼ぎに来た人たちの子孫なのだ。贖罪意識を植え付ける「強制連行」などという虚言、さらに在日がその子孫だなどとウソを書く教科書を許してはならない。こんなウソにだまされて愚かな主張をしている議員諸君は猛省すべきである。