国策を誤ったのは、「村山談話」である ―「史実を世界に発信する会」 茂木弘道

2009年9月1日 火曜日

 田母神論文は「日本は侵略国ではない」といったのが国家の方針に反するとして、田母神空幕長は更迭された。その国家の方針とは何かというと「村山談話」だというのだ。そんなご立派な談話なのかというと、実は幼稚な日本悪者という思い込みの思想を告白したものであり、国際法を無視した代物なのだから呆れたものである。
 「村山談話」は平成7年8月15日に終戦50周年の節目に出された総理大臣談話である。社会党出身の村山富市総理は戦後一貫して安保条約・自衛隊を否定していたのであるが、自社さ連立政権の首班に担ぎ上げられた途端に、それまでの主張を転換させた男である。軍曹として戦争に行っているときには侵略戦争などとはつゆ思わずまじめに戦い、戦後はアメリカ占領軍の宣伝を真に受けてあっという間に日本侵略論者になり、そして今度は安保・自衛隊肯定に変身した男が出した談話が今でも国家方針であるというのである。
では何を言っているのかというと、「来し方を訪ねて歴史の教訓に学び」といった上で、「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を進んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くに国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました・・・ここに改めて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明します。」というのである。
大東亜戦争は占領軍指令官マッカーサーがアメリカ議会で公式に証言しているように「日本が戦争に飛び込んで言った動機は大部分安全保障の必要に迫られて」のことだったのであり、自ら「戦争への道を進んだ」わけではない。いつどこでどんな国策を誤ったのか、記者の質問に村山総理は答えられなかったそうである。要するに日本が悪かった・侵略したとの幼稚な一方的な思い込みに過ぎないのだ。植民地支配と戦争とは別のことである。台湾・朝鮮は植民地ではあったが、大東亜戦争とは無関係のことである。中国とは戦争をしたが、合法的に駐屯していた日本軍に一方的に攻撃を仕掛けてきたのは中国の方である。痛切なお詫びは中国の方にしてもらいたいくらいである。東南アジア諸国は米英蘭の植民地だったのであり、日本軍は植民地支配者と戦ったのである。結局は日本軍のお陰でこれ等の国は植民地支配から解放されたのである。
 国際法によれば講和条約によってすでに戦争についての最終的な決着がついている。にも拘らず50年も前のことを改めて謝罪をすることなどというのは国際法に無知な愚行である。こんな馬鹿なことをするから、国際法を無視して今でも過去の補償を居丈高に要求し、何かといえば日本を脅迫する手段として過去の戦争を持ち出す国がでてくるのである。かてて加えて、ありもしない従軍慰安婦糾弾などもやるところが出てくる。こんな無法を引き起こす「村山談話」こそは国策を誤った最たるものである。速やかに破棄すべき「日本の恥」談話である。
(9.01)

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